バーンスタインのバルトークを聴く

数週間振りに、新しいCDを聴いています。レナード・バーンスタイン指揮の、バルトーク2曲、「管弦楽のための協奏曲」と「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」のカップリングです。オーケストラは、ニューヨーク・フィルハーモニック。 バーンスタイン…

デイヴィッド・ジンマンの甘過ぎるマーラー

今朝はここ半月の間にしては珍しいくらいに凌ぎやすかったので、部屋を出る前に少し荷物の整理をすることが出来ました。玄関に置かれているいくつかの小さなダンボールを開梱すると、タワーレコードで購入したリボル・ペシェク指揮のマーラー全集が出て来ま…

クリストフ・フォン・ドホナーニ+クリーヴランド管弦楽団のブルックナー選集を手に入れました その1:交響曲第7番の印象

Amazonのカスタマーレビューで3人のレビュワーが絶賛していたのが気になって、このクリストフ・フォン・ドホナーニとクリーヴランド管弦楽団のブルックナー選集を入手してみました。 今日は交響曲第7番を聴いています。 少しゆっくりめのたいへん丁寧な演奏…

ディーリアスの衝撃

ふとしたきっかけから、フレデリック・ディーリアスが遺した音楽を聴き込んでいます。 ディーリアスの音楽の特徴は、刻々と変化していく音の色彩でしょう。Wikipediaの「ディーリアス」の項では、「半音階的和声法」と言う言葉が2度登場します。また、ドビュ…

温故知新、ピエール・ブーレーズのこと

先日、職場のある立川駅前のブックオフで、ピエール・ブーレーズのCDをみつけました。「レポン」と「二重の影の対話」が収録されており、たまたま「てんや」で天丼を食べて帰ろうと思って持っていた750円をそのまま投じ、そのCDを買ったのでした。 ブーレー…

とても美しく甘いけれど バーバーのヴァイオリン協奏曲

サミュエル・バーバーのヴァイオリン協奏曲を聴いています。 これまでまったく聴いたことのない曲でしたが、とりわけ第1楽章の冒頭部から旋律が奏でる余りの美しさに少々驚き、「私の知らない美しさがまだあったのか」と、光か何かに打たれたような衝撃を受…

ブリテンとショスタコーヴィチ、ふたつのピアノ協奏曲

ブリテンとショスタコーヴィチとのピアノ協奏曲のカップリングCDを聴いています。 昔読んだクラシックの入門書に、「ブリテンは現代人好みの和音を駆使した作曲家である」と書いてあったことを、未だに私は覚えており、その磁力の影響を受けてか、ピアノ協奏…

「花」と言う詩が出来るまで

昨日、詩を1篇書き上げました。その前に書いたのが昨年の11月でしたから、まさに半年振りということになります。 さすがにこれだけ間が空くと、「詩のこころ」は、すっかり麻痺していました。 学生時代、一緒に同人誌を作っていた年上の人が、「詩作は手作業…

調性があってもいいじゃない? 吉松隆考

吉松隆の第5交響曲を聴いています。正直なところ、「調性」のある音楽を聴くとほっとします。 今はどうなのか判りませんが、以前吉松氏は「現代音楽を撲滅する会」の会長でした。同じ「会」の構成員だった西村朗氏が「現代音楽」に没入していく一方で、吉松…

ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第10番、第12番、第14番を聴いています。演奏はMandelring弦楽四重奏団。

ショスタコーヴィチの第10、第12、第14弦楽四重奏曲を聴いています。 この辺りまで来ると、もうショスタコーヴィチも「円熟期」と言うことになるのでしょうか。12番などは、懐の深い、ゆったりした音が鳴って、聴く者のこころが吸い込まれるような気がします…

先日に引き続き、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第5番、第7番、第9番を聴いています。演奏はMandelring弦楽四重奏団。

先日に続き、ショスタコーヴィチの第5、第7、第9弦楽四重奏曲をMandelring弦楽四重奏団の演奏で聴いています。 5番は、弦の鳴り方が印象的な作品です。リズムよく鳴る弦の歌が、心地よく、第2楽章、第3楽章へと途切れること無く移ろっていきます。 ところで…

尹伊桑の音楽は、21世紀を生きる現代人のこころさえも掴むのです

ショスタコーヴィチから少し寄り道をして、wargoからリリースの尹伊桑を聴いています。 バリバリの現代音楽なのですが、何故か尹伊桑「らしさ」が聴き取れるのはどうしてなのでしょう? 武満徹の「タケミツ・トーン」は有名ですね。同じように、尹伊桑を聴い…

昨日に引き続き、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を、第3番、第6番と聴き進めます。演奏はMandelring弦楽四重奏団です。

早朝の個室で、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を聴いています。 最初は第3番です。第1楽章は軽やかに始まりますが、その軽やかさの中には、ひとを小馬鹿にしたようなところは少しもありません。弦楽四重奏曲だからでしょうか? まるでそのことの証明であ…

ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を第1番から聴き始めました

昨日新宿のタワーレコードで購入したショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲(audite、CD5枚組)を、第1番から聴き始めました。演奏は、Mandelring 弦楽四重奏団です。 まずは第1番。少しも重くならず、軽快なテンポでサクサクと音楽が進んで行きます。軽やかな曲…

新宿駅南口のタワーレコードでセール品の買い出しです

新宿のタワーレコードに買い出しに行って来ました! クラウス・テンシュテットのマーラー全集がセール価格で3千円台、と言う情報をオンラインで得て、どうせなら時間もあるので実店舗に行ってみようと思い立ったのです。 frags ビル10F のクラシックフロアに…

松浦寿輝と辻征夫の話

かなり前の話になるのですが、松浦寿輝さんが「花腐し」で芥川賞を受賞なさった時のことを、思い出していました。 松浦寿輝、御存知ですか? その受賞とおなじとき、ひとりの詩人が、一冊の小説を残して亡くなりました。 辻征夫。小説の名は、「ぼくたちの(…

ブルックナーについて、あらためて語ります

このブログはマーラーについてのものです、と言っておきながら、実はブルックナーが好き……。しかもバルトークにもかなり惹かれている。 私のブログは、結局「雑記ブログ」になっています。 まあ、キツい思いをして延々とマーラーについて書き続けるよりも、…

ブルックナー礼讃

最初、このブログで私が主として触れていこうと思っていた作曲家は、アントン・ブルックナーでした。私は、ブルックナーがだいすきなのです。ところが、念のために「ブルックナー ブログ」で検索をかけてみたところ、とんでもない先行サイトが見付かってしま…

何故、バルトークはかくも暗いのか

初期のバルトークには、とても暗い作品が多いように私には思えてなりません。 例えば「バルトーク以前」のピアノ曲などは、その暗さですぐに「バルトークが鳴ってる!」と気が付いてしまうほどの凄まじい暗さです。 また、これは「バルトーク以後」の作品で…

こころを生き返らせる力

昨日、ボロボロの状態で出勤して、使わせて頂いている個室に転がり込んだとき、真っ先に私がしたこと、それはブルックナーを聴くことでした。 気力が尽きて、こころも弾力を失い、もう何もかもがどうしようもなくなったときでも、ブルックナーを聴いていると…

「餃子の王将」で醤油ラーメンを食べました

今日は時間を作るため、JR府中本町駅前の「王将」で、ラーメンを食べました。 王将で「ラーメンください」とお願いすると、「醤油ラーメンと王将ラーメン、どちらになさいますか?」と聞かれます。王将には、2種類のラーメンがあるのです。 私は今日、「醤油…

寝落ちして寒々とした職場にいます

後30分程で、職場の歓迎会が始まります。私はパーティが苦手なので、いつもサボりまくっているのですが、今日も出席しません。その代わり、音楽を聴いて、伸び伸びしてから帰ろうと思い立ちました。こう言う時はブルックナーの独壇場です。傍らのCDの山から…

マーラーの交響曲で、好きなのは4番と9番です

マーラーの交響曲の中で、一番好きなものは、と問われた時、私なら、9番です、と答えることになるでしょうか。特に、第1楽章冒頭で展開する、どこまでも広がる水面が闇の中で波立って仄かに燐光を発するような、あのイントロダクションに、私はとても惹か…

初めて聴いたのは、ジンマンのマーラーでした

初めて聴いたマーラーが何番だったか、実を言うとよく覚えていないのです。ただし、指揮者はデイヴィッド・ジンマン、演奏はチューリヒ・トーンハレ管弦楽団のRCA盤だったことは、はっきりと覚えています。私は新しいもの好きなので、ジンマンのディスク…

マーラーとラフォルグには共通点がありました

グスタフ・マーラー(Gustav Mahler, 1860-1911)の音楽に何故惹かれるのか、自分でもよく分からないまま、ずっとマーラーのCDを聴いて来ました。何かがあると、増え続けるマーラー・コレクションの中からお気に入りのマーラーを引き摺り出し、聴きました…